2018年12月9日日曜日

レッドアヴァンセ引退

もう3週間も経ってしまいましたが、急遽の出走となった先月のマイルCSを最後にレッドアヴァンセの引退が発表されました。

ゆっくり繁殖に上がる準備を整えられるのはアヴァンセの未来にとっても、我々元出資者の未来にとってもすごくいいことだと思います。


ただ、、それにしてもこんな引退ないんじゃないかと思いますね。。

規定がなくても6歳で引退とは思ってたし、それ自体は仕方ないことだと思ってますが、それにしても想定してなかったG1に10日間競馬で出走してそれがラストランとは、、

重賞こそ勝てなかったものの、これだけの実績を上げてくれた牝馬にこの扱いってないんじゃないかと思ってしまいます。

最後ぐらいもう少ししっかり予定を固めて、少なくともまずは出資者に伝える形でラストランのアナウンスをして欲しかったというのが本音でした。

もう言っても仕方ないことですが、あまりのことにあの10日間ぐらいを呆然と暮らしていたので、ここで少しだけ書いてみました。


自分にとってアヴァンセは初めて「本物の良血馬」の素晴らしさを教えてくれた馬でした。

最初に募集写真を見た時は正直あんまり感じていなかったんですが、牧場で会うたびにいつも圧倒されてしまうような変化を見せてくれて、最後に会った時はものすごいオーラに「これがG1に出る馬の牧場時代なんだなぁ」ってものを感じてしまうぐらいでした。

既にG1に出走どころか勝ってしまったリヴェールの牧場時代も見たことはあったわけですが、あの馬とはまた全然違う気品みたいのがあったんですよね。

本当に、あの頃の何回かはアヴァンセに会いに行くのが楽しみで仕方ない牧場見学でした。


松若騎手でデビュー戦を負けて、もう1つルメール騎手で負けてしまって、育成時代に感じたものは気のせいだったのかなぁと淋しく感じた時もありましたが、、

そこからの連勝と三冠路線の皆勤はものすごく楽しませていただきましたね。

やっぱりG1だと最後は伸び切れないところまで含めて、血統というものの凄さを感じさせてくれました。

最後のレースも、直線は正に絶叫ってぐらい一瞬だけ夢を見させてもらいました。

重賞すら勝てなかったのが信じられないぐらい、この4年間アヴァンセは最高に楽しい時間を我々にくれたと思います。


もう少し続けてくれれば、年明けのレース1つで間違いなく重賞も勝てたと思いますけどね、、

その夢はアヴァンセの仔に託すとしましょう。

あと弟のエリモピクシーの17、ネットなんかだとノーザンファームの方はもう諦めてるみたいな話も出てましたが、先月、先々月と見学に行った時には、諦めてるなんて言葉から1番遠いぐらいの熱意を持ってあの仔をなんとかしようと思ってくれていることを感じました。

もちろん、症状が症状だけに可能性は相当低いですし、人間にできることなんてほとんどないんだと思いますが、それでもあの方々がもう諦めてるなんて思われちゃうのはすごく残念と思います。

自分はまだ弟にも夢を見てますよ。


そんな若い弟や、もう活躍してるオルガとヴェイロンに夢を託してターフを去って行くアヴァンセ。

この馬ならきっとエリモピクシーにも負けないような名繁殖になってくれると思います。

本当に、お疲れさまでした。